赤ちゃんは、どうやって語学を身につけるのでしょうか?<TED「赤ちゃんは語学の天才」byパトリシア・クール>
英語を子どもに身につけさせたい…
こんにちは。子育て案内所所長のmico(ミーコ)だよみなさんは、普段英語を使いますか?micoは、毎日仕事で使っています。でも、帰国子女でも留学帰りでもないので、いつも「もっとうまく喋れたらな~!」と思っています。だから、子どもには英語で苦労してほしくないな~、しっかり勉強させたいな~と思ってるのですが、同感!ってパパママは、多いんじゃないでしょうか?!
そこで今日は、赤ちゃんが言語をどのように学ぶのかを、一緒に学びましょう!乳幼児の言語習得研究の世界的な第一人者、パトリシア・クールのTEDスピーチ「赤ちゃんは語学の天才」を、Let's check it together!
パトリシア・クール「赤ちゃんは語学の天才」
ある程度成長してから英語を勉強したことがある人なら誰しも、英語の<r>と<l>の発音の違いを聞き取るのに苦労したことがあると思います。では、一体何歳から、この音の違いを聞き取れなくなるのでしょうか?!
(…気になりますよね)
パトリシアは、アメリカ人の赤ちゃんと日本人の赤ちゃんに、<ra>と<la>を聞き取らせる実験をしたそうです。すると、6-8か月までは差が出てこないのですが、その2か月後くらいから、アメリカの赤ちゃんの成績はよくなり、日本の赤ちゃんの成績は悪くなったそうです。
では、赤ちゃんの脳には、この2か月の間に、どういった変化が起きているのでしょうか。
実は、赤ちゃんは、話し手の話す言葉を脳の中で統計処理しているそうです。脳がその統計処理を吸収し、その言葉の聞き取りができるようになるよう変化していくそうです。ご存じのとおり、英語では<r>と<l>の音が沢山使われますが、日本語では、<r>と<l>の中間音が使われますよね。つまり、英語を、両親などから日常的に聞いていたアメリカの赤ちゃんだけが、英語の<r>と<l>の聞き取りで良い成績を出せたのです。
最初の誕生日を迎える1歳までは、どんな言語のどんな音でも聞き取れる赤ちゃん。それが、10か月頃を過ぎると、母語とそうでない語の聞き取りに差が出てくるのは、赤ちゃんの脳に、こんなしかけがあったからなんです。
※図1「Performance on English r-l Sounds」
パトリシア・クール「赤ちゃんは語学の天才」より抜粋
直接話しかけないと意味がない
そして、何より興味深い実験が、第2言語に触れたことのないアメリカの赤ちゃんに、中国語を聞かせるというもの。ある赤ちゃんは、直接中国人から、中国語を話しかけてもらうセッションを12回受けてもらい、ある赤ちゃんは、同じ内容をビデオで見、そしてある赤ちゃんは、音だけ聞かせる、ということをやりました。その結果、直接中国人から話しかけてもらっていた赤ちゃんだけが、中国語の聞き取りについて良い成績を出せたそうです
私は、このTEDスピーチを聞いたとき、本当に衝撃を受けました。というのも、子どもに英語を身につけてもらいたかったら、幼少期に英語のアニメを見せたり、英語の歌を聞かせたりしとけばいいのかな~なんて簡単に考えていたからです。<直接話しかける>ということが大切だということが、第二言語の習得にもいえるなんて、本当に驚きでした。
※図2「Language Exhibits a 'Critical Period'」
パトリシア・クール「赤ちゃんは語学の天才」より抜粋
ちなみに、上図の通り、子どもの言語習得の臨界期は7歳までなんだそうです。子どもに、第二言語を習得させることに関心のあるパパママは、ぜひパトリシアのスピーチを見てみてください↓
参照&抜粋:パトリシア・クール 「赤ちゃんは語学の天才」 | Video on TED.com